過活動膀胱とは


「過活動膀胱(かかつどうぼうこう、OAB)」とは、患者数にして800万人以上がいると推定される、排尿障害の一症状です。


尿の役割と、排尿の基本的なメカニズム でご説明したとおり、脳が膀胱に指示を出して排尿のコントロールをしているわけですが、なんらかの原因により膀胱の筋肉が勝手に収縮し、急に我慢できないほどの強い尿意(尿意切迫感)を感じるというのが主な症状です。

単に排尿の切迫感を感じるのみならず、頻尿や切迫性の尿漏れ(尿失禁)を伴うことも少なくありません。

尿そのものに異常があるわけではないので、尿検査でも見逃されることがあるようです。


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過活動膀胱はどちらかと言うと、神経系の病気に分類されます。

脳梗塞やくも膜下出血などの脳血管疾患の患者のおよそ半数が、脳と膀胱をつなぐ神経系にトラブルを起こし、頻尿や尿失禁の症状を伴っています。


なお脳梗塞については、以下をご参照ください。

脳梗塞の前兆と症状~予防・治療の概要を知る


頭や脊柱にケガを負って神経系に障害が及んだ場合も、同様の症状が起こることがあります。


過活動膀胱の発生原因は特定されていませんが、「加齢」も主な理由のひとつと言われます。40歳以上の8人に1人(その半分強が失禁を伴う)が症状の経験者、との調査結果もあります。


中高年男性の泌尿器系の病気として知られる「前立腺肥大症」の患者の5~7割は、この過活動膀胱の症状を併発しているとされます(前立腺肥大症の概要と症状 ご参照)。

ただ男性特有の病気というわけでもなく、原因が特定できない(特発性)過活動膀胱は、むしろ女性に多く見られる傾向にあります。


また検査で異常が発見できないものの、頻尿や排尿時の痛みを主な症状とする「間質性膀胱炎」という病気は、症状が過活動膀胱ときわめて似ていることから、病院では含めて説明されることもあるようです。

 


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