何回の排尿から、頻尿に該当するか


「最近トイレが近くなった、回数が増えた」と薄々自覚しても、医学的に何回くらいから病気と判断されるのか気になるところです。


これは「起きている日中」と「就寝中の夜間」で分けて考える必要があり、日中にトイレに行く回数が多くなる症状は「昼間頻尿」、就寝中に目が覚めてトイレに行くのは「夜間頻尿」に分類されています。

正常な排尿と、多様な排尿障害 で記したとおり、一日の一般的な成人の排尿回数は5~7回程度ですので、これを超えて日中に8~10回程度トイレに行くようならば、昼間頻尿の疑いが強いことになります。


一方夜中に一度でも起きてトイレに行くようであれば、夜間頻尿の疑いが強いとされます。

「毎日2回は、排尿のため夜中に目が覚める」というのであれば、おそらくは確定的にそう診断されるでしょう。


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ただし本当に夜間頻尿かどうかは、やや微妙なケースもあります。

単純に寝る前に水分をとり過ぎていることが、夜中のトイレの原因となる場合もあります。

本人としては、意外と気づきにくい点でもあります。この場合は寝る前の水分摂取を控えるだけで、症状の改善につながることも少なくありません。


ただし高齢者の場合、一般に一日の水分摂取量も少なくなりがちです。

加齢によって内臓機能の低下とともに膀胱も収縮して、あまり長い時間、尿をためておくこともできなくなってきます。


さらに眠り自体も浅くなってくるため、夜中にトイレに立つことが珍しくないケースもあり、排尿機能の障害によるものかどうかは、医師の診察を受けてみなければ判別しがたいケースがあります。


それ以外にも「おしっこに行きたくて夜間に目が覚める」のではなく、「夜に目が覚めたので、ついでにトイレに行っておく」のが本当のところである場合は、これらを必ずしも夜間頻尿と言い切れるかが微妙なところです。

寝室が暑くて寝苦しい、周囲がうるさくて夜通しぐっすり眠れないといったように、別に不眠の原因があって、それらを改善することで睡眠が深くなり夜中に起きることもなくなった、という解決法もあり得ます。


あるいは、何か別の病気の治療で薬を服用している場合は、その副作用として尿量が増え夜間のトイレ起きにつながっていることもあり得ます。

この場合は担当医師と相談して薬の種類を変えたり、あるいは服用量を減らすだけで、症状が改善されることもあります。


このように個々の生活状態の影響を受け、トイレの回数だけでは頻尿かどうかを早々に断じられないケースがままあることは、覚えておきたいものです。


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