症状の放置は危険~原因特定が最優先
『トイレの回数が近いことで痛みを感じたり、体調に変調をきたしている、あるいは仕事面などで自身の日常生活の質を大きく下げているといったことさえなければ、排尿回数はそれほど気にする必要がない』といった意見は、確かにあります。
しかし頻尿を起こす原因は多岐に渡っているため、気にせず放置するという姿勢はとても危険であると言わざるを得ません。
心因性の頻尿のケースはまだしも、脳梗塞などの脳血管疾患や糖尿病を原因とする場合もあり、この場合は放置すると原因となる疾患の症状が進むことから、最終的に深刻な結果をもたらす恐れがあります。
(なお糖尿病については、糖尿病 3分で知る症状と全体像~治療・食事・予防をご参照ください。)
これらの病気が排尿障害に相互的に影響し、結果として頻尿が強まる恐れもあります。
これらは専門医の診察を受けない限り、適切な対応はほぼ不可能なケースです。
ただしこれを逆から見ると、「尿の検査によって得られる情報量は豊富で、診断がつく病気の数がとても多い」ことにもなるわけです。
また中高年男性がかかる代表的な病気である「前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)」は、進行性の前立腺がんと症状がきわめて似ているために、専門家でも区別がつけにくいとされています。
排尿・排泄のトラブルは、病気のなかでどうしても軽く見られがちなイメージがあるようです。
「命にかかわるほどのものではない」といった間違ったとらえ方が、意外に浸透しているのかもしれません。
しかし頻尿を含めた排尿障害は、「年齢や性別に関係なく」起こり得る病気です。
前述の前立腺肥大症や夜間頻尿、尿意を我慢できず漏らしてしまう切迫性尿失禁(せっぱくせいにょうしっきん)のように、高齢者に多くみられがちな症状も確かにあります。
たとえば後述する「過活動膀胱(かかつどうぼうこう)」などは原因の特定ができない場合が多く、若いうちはかからないといった類のものではありません。
排尿回数の多さを実感するようになったときは、まずは原因の特定をはかることが最重要と考えて、泌尿器科医の診療を受けるべきでしょう。
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