「頻尿」と「多尿」の違いとは


オシッコをしていて「やけに排尿量が多いな‥」と気になるときは、誰にもありますね。単なる水分の取り過ぎならよいのですが、「多尿」という症状も考えられます。

この「多尿」と「頻尿」、両者が異なる位置づけにあることをご存知でしたか。


スポンサーリンク


「頻尿」は単に尿を出す回数が多いことで、必然的に昼夜を問わずトイレに行く回数も増えます。あくまで排尿回数が頻繁(ひんぱん)なのが「頻尿」で、一回の排尿の量がどれくらいかは、頻尿の定義には関係しません

何回の排尿から、頻尿に該当するか


これに対して「多尿」は「一日の総排尿量が多いこと」を指します。

つまり多尿でも頻尿ではないケース(多量のオシッコが出るが、トイレに行く回数はそれほどでもない場合)もあるし、頻尿でも多尿ではないケース(トイレに行く回数こそ多いものの、一回のオシッコがそれほどたくさん出ない場合)もあります。


反面、頻尿と多尿が症状として重なるケースもあります。たとえば夜間頻尿では、多尿に起因して夜半にトイレに行く回数が増えることがあります。この場合は、多尿が頻尿の直接的原因になりますね。

夜間頻尿 原因ごとに異なる対策


糖尿病の患者が、症状として「喉の渇き」をおぼえ、大量の水を日常的に摂取していた結果トイレに行く回数が増えたようなケースも、「(糖尿病に起因する)多尿がもたらす頻尿」ということになります。

夜間頻尿は、1回の排尿量を見たときは正常であるケースが多いのですが、夜間の尿量が特に多いと認められる場合は、「夜間多尿」として区別されています。


多尿の原因としては、糖尿病・腎障害・多飲症(水分の取り過ぎ)・器官障害のとくに無い神経性(心因性)のものなど、様々なものが想定されますが、もっとも考えられるのは「尿崩症(にょうほうしょう)」です。

尿崩症は「中枢性尿崩症」「腎性尿崩症」などがありますが、基本的にはホルモンの障害による病気です。患者数が3万人に1人の割合と言われる、難病でもあります。

体内の水の再吸収を促す「抗利尿ホルモン(ADH)」分泌の減少によって、口の渇き・多飲・多尿が見られるようになります。一般的な尿量が1日1.5リットル前後であるのに対し、1日に3リットルを超す大量の尿が出る場合は、尿崩症が疑われます


これらの原因を確かめる検査として、病院では「尿比重(尿浸透圧)」の測定が行われます。とりわけ尿浸透圧が高い場合は、糖尿病や腎障害など他の病気が原因として疑われることになります。

糖尿病を原因とする場合は疲れやすさ、また腎不全を原因とする場合は下肢等のむくみが、特有の症状として現れることもあります。


さて、多尿の症状を自覚した場合はまず、特に就寝前の水分摂取量を意識して控えてみましょう。当然ながら利尿作用のあるアルコール摂取も止める必要があります。

特に体調の異変を感じることもなく、夜間の排尿回数の明らかな減少を認める場合には、水分の取り過ぎが原因である可能性が高いでしょう。


さほど変化が見られない場合は、排尿日誌に排尿時刻や回数だけでなく、計量メモリ付のカップに各回のおおまかな排尿量も記録して、数日経った後に排尿日誌持参の上で泌尿器科を受診しましょう。


ひとつ前の記事は「女性に多い尿失禁~主な症状と治療」です。

すべての記事は⇒こちらから

スポンサーリンク


カテゴリ


【関連サイト】

更年期障害 症状と対策~安心を得るために

本サイトの情報提供について

本サイト「頻尿 原因を自分で調べて対策」は、頻尿に関わる情報の収集・整理をお手伝いすることが目的です。あくまで、これらに関わる広範な一般的知識と情報提供を行うことを趣旨としており、またこれらの情報提供行為により、何らの責任を負うものではありません。本サイトに登場する関連情報につきましては、ご自身の判断のもとご使用・ご利用いただくようお願いいたします。

プライバシーポリシー

本サイト内には、第三者配信(広告配信事業者としてのGoogle)による広告配信において「Webビーコン」「cookie(クッキー)」と呼ばれる技術を使用しているページがあります。Webビーコンは特定のページに何回のアクセスがなされたかを知るための技術であり、またクッキーはサイト利用者がウェブサイトを訪れた際にサイト利用者のコンピューター内に記録される小さなファイルです。このような広告配信事業者は、ユーザーの興味に基づく商品やサービスの広告を表示するため、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報を使用することがあります。但し記録される情報には、皆様の氏名やEメールアドレスや電話番号や住所などの、個人を特定する情報は含まれません。クッキーは皆様のブラウザを識別することはできますが、皆様自身を識別することはできません。クッキーを受け入れたくない場合は、使用しないよう拒否設定することが可能です。このプロセスの詳細やこのような情報が広告配信事業者に使用されないようにする方法についてはこちらをクリックしてください。

TOPPAGE  TOP